春の朝霞チェス大会お知らせ

太田です。

 

3月の例会に来ていただいた皆様、ありがとうございました。

 

本日は朝霞で行われる大会のご案内です。

東京から少し遠いですが、ルールを知っていれば誰でも参加できる大会なので、ぜひご参加ください。

 

春の朝霞チェス大会

日時:3月20日(祝) 午前9時15分受付開始、10時試合開始予定(終了予定は18時頃です)

場所:朝霞中央公民館

アクセス:東武東上線「朝霞」駅 南口下車徒歩10分(駅から大きい通りをまっすぐ進み、「図書館入口」交差点を右折)

参加費:1000円(昼食付)

45分指しきり スイス式4R

実力に応じて3グループに分けて組み合わせを行います(もちろん賞品もあり!)。

 

12月同様、私が運営の手伝いをしています。

申し込みは当日でOKです。

 

大会の主催は朝霞チェスクラブ(http://www7b.biglobe.ne.jp/~kamb/asaka/index.htm)です。

 

 

春休みの宿題を終わらせて、チェスも勉強も新年度に備えましょう!

3月3日例会報告&ゲームの解説

皆様、ご機嫌いかがでしょうか。
花粉症で鼻声な上原です。

遅くなりましたが、3月3日例会の報告と棋譜の解説をさせていただきます。

一般向け例会第1回目で9名参加がありました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
進行等々不慣れでぐだついてしまった点はありましたが、悪くないスタートだったと感じております。
次回は他のイベントがある為、調整で少し先になるかもしれませんが、楽しみにお待ちください。

S, K - A, A

ANNOTATED BY
Uehara Shimpei

まず、このゲームが目に留まった理由としては、5分切った後の記入役が私という事もありまして、22手目辺りから記入しながら考えていたという部分もあります。
優勢の局面から勝ちきれない。劣勢の局面からから逆転した。皆様も1度や2度の経験ではないはずです。 もちろん私も幾度となくあります。 ”優勢を勝ちきる”プレーヤーの永遠のテーマを、例会のゲームを使い書かせていただこうと思います。

1.e4 c6 2.d4 d5 3.Nc3


ANALYSIS DIAGRAM 3.Nc3

Caro-Kann Defence.Classical Variationという変化です。
ポジショナルな局面になりやすく、タクティカルな局面が好みな私としては苦手です(笑)

3…dxe4 4.Nxe4 Bf5 5.Ng3 Bg6 6.Nf3 e6


ANALYSIS DIAGRAM 6…e6

ここで見てもらうとわかる通り、
b7,c6,e6,f7と黒のポーンが白マスに多くあります。
Bc8がf5-g6と出ている為、自陣では邪魔になりません。
逆に白は、Bf1の白マスビショップは使いづらいため、
Bd3などで交換してしまうのが一般的です。

7.Bf4 Nd7 8.Ne5


ANALYSIS DIAGRAM 8.Ne5

e5に飛んだナイトは邪魔なBg6を消すために来ましたが、
黒は付き合わず8…Nxe5で消して悪くなかったと感じます。
9.Bxe5 or 9.dxe5ですが、ビショップにe5に居座られてもさほど怖くなく、
dxe5はクィーンを交換してNe7-Nd5でd5をコントロールしてポーンストラクチャーの良さを主張すれば黒十分です。

8…Ngf6 9.Nxg6 hxg6 10.Qd2 Be7 11.O-O-O Nd5 12.Kb1 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 12…Qb6

何の変哲のない手ですが、
キングがいるbファイルにクィーンで圧力をかけつつ、
クィーンサイドにキャッスリングする準備です。

13.Bc4 O-O-O 14.Ne4 Nxf4 15.Qxf4 Nf6 16.Nc3


ANALYSIS DIAGRAM 16.Nc3

いい判断ですね!
黒からNxe4からBf6などで組まれると、
白は白マスビショップ、黒は黒マスビショップを持つことになり、
黒の方がa1-h8のダイアゴナルに利く分、白は自分のビショップの動きと比べて面白くないでしょう。
個人的な意見ですが、駒の働きを見るに黒の方がやりやすそうです。

16…Bd6 17.Qf3 Rd7 18.g4 Rhd8


ANALYSIS DIAGRAM 18…Rhd8

17手目に黒はRd7でdファイルにルークを重ねるぞ! と意思表示をしましたが、
ひとつ前の白18手目にg4,g5と、ポーンストラクチャーを崩しています。
Rd7をした流れでRhd8してしまいそうですが、ここはもう一度考え直して、Rxh2でポーンアップできました。
相手の手によって局面が変わり考えていたプランを変更するのは難しいですが、その時ある局面がすべてです。
ブリッツで時間がないときは、私も十中八九Rhd8してしまいますが、、、

19.g5 Nd5 20.Na4 Qa5 21.Bb3 b5!


ANALYSIS DIAGRAM 21…b5

すごく熱い手ですね!
私はこういう手が好きです。
22.Nc5 or 22.Nc3からの流れを読み切っての手だという事だと思います。
キングの前を弱くしているのでこの手はよくないという人もいると思いますが、
22.Bxd5からの変化もあり、読み切るには時間がかかります。相手のプレーヤーがナイトを動かすと感じたならば、問題ないと思います。

22.Nc5 Bxc5 23.dxc5 Qb4 24.Rd3 Qxc5 25.Bxd5 exd5 26.Rc3 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 26.Rc3

Rc3が来たこのタイミング、ここでもう一度落ち着いて局面評価をするのがいいでしょう。
駒の交換が起こりポーンストラクチャーが26…exd5で決まり、この先の展開がイメージしやすいからです。

「局面評価」
まず、黒から見ていきます。
・1ポーンアップ
・eファイルがオープンファイル
・hファイルからポーンが狙える(ハーフオープンファイル)
・白のポーンh2,g5,f2は比較的狙いやすそう
・バックランクの可能性がある

次に白を見ます。
・ワンポーンダウン
・eファイルがオープンファイル
・黒のキングがcファイルにいる
・黒のポーンf7,c6,a7がターゲットになりうる
・特にf7がバックワードポーン

「プランニング」
黒はc6とf7のポーンをサポートし、eファイルの支配を主張しながら駒交換をちらつかせつつ、相手のキングとポーンに圧力をかける。
白はc6やf7に圧力をかけつつ、自分の弱いポーンを交換しながら解消していく。

白は1ポーンダウンしているため攻めなければいけません。ただ、やることが分かっている分簡単です。
逆に黒は白の攻撃を全部かわすことができれば勝ちにつながります。それを実行するのが難しいという点に目をつむればですが、、、
このような劣勢である一方プランがはっきりしているプレーヤーと、優勢ではあるが守りきるのが難しいプレーヤー、前者が局面をひっくり返して勝つゲームを多く見ます。攻めるのは楽だが守るのは難しいと言えます。

27.Rd1 Kb7 28.a3 a5 29.h4 a4 30.Qe2 Rh8 31.Rh1 Rhd8 32.f4 Qc7 33.Qf2 Re8 34.f5 gxf5 35.Qxf5 g6 36.Qf6 Rd6 37.Qd4 Rde6 38.Qc5 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 38.Qc5


先ほどの局面から十数手進みました。
eファイルにルークを重ねられたので、ここでもう一度局面を評価します。

「局面評価」
白は弱点がh4のポーン、黒はc6とf7のポーンです。
eファイルは黒が上手にルークを2つ重ねられています。
Qc5とRc3でcファイルはうまく占領できていますが、
Kb7,Qc7でc6をカバーできています。
また、f7もクィーンが7ランクにいる限り安泰と言えます。

「プランニング」
白は率直に言って、hファイルを開けてRを侵入させて、黒のミスを待つことぐらいしかできないでしょう。
では、黒にどのようなプランがあるか考えてみましょう。

プラン① クィーン、ルークの交換を狙う
プラン② 弱いポーンを狙う
プラン③ キングを狙う

結論から言ってしまうと、38…Qd7がこの局面では有望な手だと考えます。
チェスには「相手に明らかな弱点が一つあっても、それだけでは勝てない」という原則があります。
先ほど上げたプランを見ていきましょう。
プラン①としてはだけでは弱点が足りません
プラン②としてはh4のポーンが一つ目の弱点です
プラン③としてはでは方法が2つあり
・クィーンとルークで1ランクから攻撃する
・a2-g8のダイアゴナルで攻撃する
前者ではc6のディフェンスの駒を外さなければならないため、
後者としてRe1+から組み合わせ、a2にキングを逃げさせ、dポーンを突いてクィーンをd5の白マスに置くのがよさそうです。

ANALYSIS DIAGRAM (37…Qd7 38. Rd3 Qd7 39.Re3 Re1+ 40. Rxe1 Rxe1+ 41. Ka2 Re4 42. Rf3 d4 43. Rf6 Rxh4)

 

39.Qb4 Re4 40.Qd6 R4e6


ANALYSIS DIAGRAM 40…R4e6

黒はせっかくe4に行ったルークを戻していますが、R8e7などで、前に駒を進めていく方がいいと感じます。

41.Qg3 Qc7 42.Qf2 Re4 43.h5 gxh5 44.Rxh5 Qf4 45.Qc5 Qc7


ANALYSIS DIAGRAM 45…Qc7

優劣が怪しくなってきました。
黒が交換しようと動いている間に白に上手くかわされて、白の手だけ進んで行っています。
45…Re1+ 46.Ka2 Rc8 47.Rh7 Qf1とc6をサポートしながら1ランクを攻めれば崩壊していました。

46.Rh6 Rc4 47.Rxc4 dxc4


ANALYSIS DIAGRAM 47.dxc4

ようやくルーク一つ交換できましたが、f7のポーンの弱点より明らかになってきました。

48.Qf2 Qd7 49.Rh7


ANALYSIS DIAGRAM 49.Rh7

自然な手ではありますがいい手ですね!
f7に圧力をかけて黒に守る駒を2つ要求しています。
この時点で白はポーン1つしていますが、
ほぼイコールと言っていいのではないでしょうか。
ただし、一手間違えると黒は一気に敗勢になってしまいます。

49…Re7 50.Qc5 Qc7?


ANALYSIS DIAGRAM 50…Qc7

時間の切迫があり黒は辛いところではありましたが、この手が敗着です。

51.g6!


ANALYSIS DIAGRAM 51.g6

勝負が決まってしまいました。
c5のクィーンが黒のルークに利いているため、黒は51…fxg6をしたくてもできません。

51…Re1+ 52.Ka2 Qb6 53.Rxf7+ Ka6 54.Qf8 Qe3 55.Qa8+ Kb6 56.Qa7# 1-0

白はできることが限られていましたが、弱いポーンを解消し相手の嫌なところを粘り強く攻め、
黒からのミスを上手に攻めたゲームだったと言えます。
黒は途中までうまくさせていたために残念ではありますが、
良い点や悪い点が認識できたいいゲームなのではないでしょうか。
課題がはっきりしたでしょう。 今後も頑張って上達して行ってもらえればと思います。

私としては棋譜の解説は久しぶりでした。皆様いかがだったでしょうか?
至らない点もあるかとは思いますが参考になれば幸いです。

[Event “OEDO March 3rd”]
[Date “2013.3.3”]
[Round “1”]
[White “S, K”]
[Black “A, A”]
[Result “1-0”]

1.e4 c6 2.d4 d5 3.Nc3 dxe4 4.Nxe4 Bf5 5.Ng3 Bg6 6.Nf3 e6 7.Bf4
Nd7 8.Ne5 Ngf6 9.Nxg6 hxg6 10.Qd2 Be7 11.O-O-O Nd5 12.Kb1 Qb6
13.Bc4 O-O-O 14.Ne4 Nxf4 15.Qxf4 Nf6 16.Nc3 Bd6 17.Qf3 Rd7 18.g4
Rhd8 19.g5 Nd5 20.Na4 Qa5 21.Bb3 b5 22.Nc5 Bxc5 23.dxc5 Qb4 24.Rd3
Qxc5 25.Bxd5 exd5 26.Rc3 Qb6 27.Rd1 Kb7 28.a3 a5 29.h4 a4 30.Qe2
Rh8 31.Rh1 Rhd8 32.f4 Qc7 33.Qf2 Re8 34.f5 gxf5 35.Qxf5 g6 36.Qf6
Rd6 37.Qd4 Rde6 38.Qc5 Qb6 39.Qb4 Re4 40.Qd6 R4e6 41.Qg3 Qc7
42.Qf2 Re4 43.h5 gxh5 44.Rxh5 Qf4 45.Qc5 Qc7 46.Rh6 Rc4 47.Rxc4
dxc4 48.Qf2 Qd7 49.Rh7 Re7 50.Qc5 Qc7 51.g6 Re1+ 52.Ka2 Qb6 53.Rxf7+ Ka6 54.Qf8 Qe3 55.Qa8+ Kb6 56.Qa7# 1-0

3月3日例会報告&ゲームの解説

皆様、ご機嫌いかがでしょうか。
花粉症で鼻声な上原です。

遅くなりましたが、3月3日例会の報告と棋譜の解説をさせていただきます。

一般向け例会第1回目で9名参加がありました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
進行等々不慣れでぐだついてしまった点はありましたが、悪くないスタートだったと感じております。
次回は他のイベントがある為、調整で少し先になるかもしれませんが、楽しみにお待ちください。

S, K - A, A

ANNOTATED BY
Uehara Shimpei

まず、このゲームが目に留まった理由としては、5分切った後の記入役が私という事もありまして、22手目辺りから記入しながら考えていたという部分もあります。
優勢の局面から勝ちきれない。劣勢の局面からから逆転した。皆様も1度や2度の経験ではないはずです。 もちろん私も幾度となくあります。 ”優勢を勝ちきる”プレーヤーの永遠のテーマを、例会のゲームを使い書かせていただこうと思います。

1.e4 c6 2.d4 d5 3.Nc3


ANALYSIS DIAGRAM 3.Nc3

Caro-Kann Defence.Classical Variationという変化です。
ポジショナルな局面になりやすく、タクティカルな局面が好みな私としては苦手です(笑)

3…dxe4 4.Nxe4 Bf5 5.Ng3 Bg6 6.Nf3 e6


ANALYSIS DIAGRAM 6…e6

ここで見てもらうとわかる通り、
b7,c6,e6,f7と黒のポーンが白マスに多くあります。
Bc8がf5-g6と出ている為、自陣では邪魔になりません。
逆に白は、Bf1の白マスビショップは使いづらいため、
Bd3などで交換してしまうのが一般的です。

7.Bf4 Nd7 8.Ne5


ANALYSIS DIAGRAM 8.Ne5

e5に飛んだナイトは邪魔なBg6を消すために来ましたが、
黒は付き合わず8…Nxe5で消して悪くなかったと感じます。
9.Bxe5 or 9.dxe5ですが、ビショップにe5に居座られてもさほど怖くなく、
dxe5はクィーンを交換してNe7-Nd5でd5をコントロールしてポーンストラクチャーの良さを主張すれば黒十分です。

8…Ngf6 9.Nxg6 hxg6 10.Qd2 Be7 11.O-O-O Nd5 12.Kb1 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 12…Qb6

何の変哲のない手ですが、
キングがいるbファイルにクィーンで圧力をかけつつ、
クィーンサイドにキャッスリングする準備です。

13.Bc4 O-O-O 14.Ne4 Nxf4 15.Qxf4 Nf6 16.Nc3


ANALYSIS DIAGRAM 16.Nc3

いい判断ですね!
黒からNxe4からBf6などで組まれると、
白は白マスビショップ、黒は黒マスビショップを持つことになり、
黒の方がa1-h8のダイアゴナルに利く分、白は自分のビショップの動きと比べて面白くないでしょう。
個人的な意見ですが、駒の働きを見るに黒の方がやりやすそうです。

16…Bd6 17.Qf3 Rd7 18.g4 Rhd8


ANALYSIS DIAGRAM 18…Rhd8

17手目に黒はRd7でdファイルにルークを重ねるぞ! と意思表示をしましたが、
ひとつ前の白18手目にg4,g5と、ポーンストラクチャーを崩しています。
Rd7をした流れでRhd8してしまいそうですが、ここはもう一度考え直して、Rxh2でポーンアップできました。
相手の手によって局面が変わり考えていたプランを変更するのは難しいですが、その時ある局面がすべてです。
ブリッツで時間がないときは、私も十中八九Rhd8してしまいますが、、、

19.g5 Nd5 20.Na4 Qa5 21.Bb3 b5!


ANALYSIS DIAGRAM 21…b5

すごく熱い手ですね!
私はこういう手が好きです。
22.Nc5 or 22.Nc3からの流れを読み切っての手だという事だと思います。
キングの前を弱くしているのでこの手はよくないという人もいると思いますが、
22.Bxd5からの変化もあり、読み切るには時間がかかります。相手のプレーヤーがナイトを動かすと感じたならば、問題ないと思います。

22.Nc5 Bxc5 23.dxc5 Qb4 24.Rd3 Qxc5 25.Bxd5 exd5 26.Rc3 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 26.Rc3

Rc3が来たこのタイミング、ここでもう一度落ち着いて局面評価をするのがいいでしょう。
駒の交換が起こりポーンストラクチャーが26…exd5で決まり、この先の展開がイメージしやすいからです。

「局面評価」
まず、黒から見ていきます。
・1ポーンアップ
・eファイルがオープンファイル
・hファイルからポーンが狙える(ハーフオープンファイル)
・白のポーンh2,g5,f2は比較的狙いやすそう
・バックランクの可能性がある

次に白を見ます。
・ワンポーンダウン
・eファイルがオープンファイル
・黒のキングがcファイルにいる
・黒のポーンf7,c6,a7がターゲットになりうる
・特にf7がバックワードポーン

「プランニング」
黒はc6とf7のポーンをサポートし、eファイルの支配を主張しながら駒交換をちらつかせつつ、相手のキングとポーンに圧力をかける。
白はc6やf7に圧力をかけつつ、自分の弱いポーンを交換しながら解消していく。

白は1ポーンダウンしているため攻めなければいけません。ただ、やることが分かっている分簡単です。
逆に黒は白の攻撃を全部かわすことができれば勝ちにつながります。それを実行するのが難しいという点に目をつむればですが、、、
このような劣勢である一方プランがはっきりしているプレーヤーと、優勢ではあるが守りきるのが難しいプレーヤー、前者が局面をひっくり返して勝つゲームを多く見ます。攻めるのは楽だが守るのは難しいと言えます。

27.Rd1 Kb7 28.a3 a5 29.h4 a4 30.Qe2 Rh8 31.Rh1 Rhd8 32.f4 Qc7 33.Qf2 Re8 34.f5 gxf5 35.Qxf5 g6 36.Qf6 Rd6 37.Qd4 Rde6 38.Qc5 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 38.Qc5


先ほどの局面から十数手進みました。
eファイルにルークを重ねられたので、ここでもう一度局面を評価します。

「局面評価」
白は弱点がh4のポーン、黒はc6とf7のポーンです。
eファイルは黒が上手にルークを2つ重ねられています。
Qc5とRc3でcファイルはうまく占領できていますが、
Kb7,Qc7でc6をカバーできています。
また、f7もクィーンが7ランクにいる限り安泰と言えます。

「プランニング」
白は率直に言って、hファイルを開けてRを侵入させて、黒のミスを待つことぐらいしかできないでしょう。
では、黒にどのようなプランがあるか考えてみましょう。

プラン① クィーン、ルークの交換を狙う
プラン② 弱いポーンを狙う
プラン③ キングを狙う

結論から言ってしまうと、38…Qd7がこの局面では有望な手だと考えます。
チェスには「相手に明らかな弱点が一つあっても、それだけでは勝てない」という原則があります。
先ほど上げたプランを見ていきましょう。
プラン①としてはだけでは弱点が足りません
プラン②としてはh4のポーンが一つ目の弱点です
プラン③としてはでは方法が2つあり
・クィーンとルークで1ランクから攻撃する
・a2-g8のダイアゴナルで攻撃する
前者ではc6のディフェンスの駒を外さなければならないため、
後者としてRe1+から組み合わせ、a2にキングを逃げさせ、dポーンを突いてクィーンをd5の白マスに置くのがよさそうです。

ANALYSIS DIAGRAM (37…Qd7 38. Rd3 Qd7 39.Re3 Re1+ 40. Rxe1 Rxe1+ 41. Ka2 Re4 42. Rf3 d4 43. Rf6 Rxh4)

 

39.Qb4 Re4 40.Qd6 R4e6


ANALYSIS DIAGRAM 40…R4e6

黒はせっかくe4に行ったルークを戻していますが、R8e7などで、前に駒を進めていく方がいいと感じます。

41.Qg3 Qc7 42.Qf2 Re4 43.h5 gxh5 44.Rxh5 Qf4 45.Qc5 Qc7


ANALYSIS DIAGRAM 45…Qc7

優劣が怪しくなってきました。
黒が交換しようと動いている間に白に上手くかわされて、白の手だけ進んで行っています。
45…Re1+ 46.Ka2 Rc8 47.Rh7 Qf1とc6をサポートしながら1ランクを攻めれば崩壊していました。

46.Rh6 Rc4 47.Rxc4 dxc4


ANALYSIS DIAGRAM 47.dxc4

ようやくルーク一つ交換できましたが、f7のポーンの弱点より明らかになってきました。

48.Qf2 Qd7 49.Rh7


ANALYSIS DIAGRAM 49.Rh7

自然な手ではありますがいい手ですね!
f7に圧力をかけて黒に守る駒を2つ要求しています。
この時点で白はポーン1つしていますが、
ほぼイコールと言っていいのではないでしょうか。
ただし、一手間違えると黒は一気に敗勢になってしまいます。

49…Re7 50.Qc5 Qc7?


ANALYSIS DIAGRAM 50…Qc7

時間の切迫があり黒は辛いところではありましたが、この手が敗着です。

51.g6!


ANALYSIS DIAGRAM 51.g6

勝負が決まってしまいました。
c5のクィーンが黒のルークに利いているため、黒は51…fxg6をしたくてもできません。

51…Re1+ 52.Ka2 Qb6 53.Rxf7+ Ka6 54.Qf8 Qe3 55.Qa8+ Kb6 56.Qa7# 1-0

白はできることが限られていましたが、弱いポーンを解消し相手の嫌なところを粘り強く攻め、
黒からのミスを上手に攻めたゲームだったと言えます。
黒は途中までうまくさせていたために残念ではありますが、
良い点や悪い点が認識できたいいゲームなのではないでしょうか。
課題がはっきりしたでしょう。 今後も頑張って上達して行ってもらえればと思います。

私としては棋譜の解説は久しぶりでした。皆様いかがだったでしょうか?
至らない点もあるかとは思いますが参考になれば幸いです。

[Event “OEDO March 3rd”]
[Date “2013.3.3”]
[Round “1”]
[White “S, K”]
[Black “A, A”]
[Result “1-0”]

1.e4 c6 2.d4 d5 3.Nc3 dxe4 4.Nxe4 Bf5 5.Ng3 Bg6 6.Nf3 e6 7.Bf4
Nd7 8.Ne5 Ngf6 9.Nxg6 hxg6 10.Qd2 Be7 11.O-O-O Nd5 12.Kb1 Qb6
13.Bc4 O-O-O 14.Ne4 Nxf4 15.Qxf4 Nf6 16.Nc3 Bd6 17.Qf3 Rd7 18.g4
Rhd8 19.g5 Nd5 20.Na4 Qa5 21.Bb3 b5 22.Nc5 Bxc5 23.dxc5 Qb4 24.Rd3
Qxc5 25.Bxd5 exd5 26.Rc3 Qb6 27.Rd1 Kb7 28.a3 a5 29.h4 a4 30.Qe2
Rh8 31.Rh1 Rhd8 32.f4 Qc7 33.Qf2 Re8 34.f5 gxf5 35.Qxf5 g6 36.Qf6
Rd6 37.Qd4 Rde6 38.Qc5 Qb6 39.Qb4 Re4 40.Qd6 R4e6 41.Qg3 Qc7
42.Qf2 Re4 43.h5 gxh5 44.Rxh5 Qf4 45.Qc5 Qc7 46.Rh6 Rc4 47.Rxc4
dxc4 48.Qf2 Qd7 49.Rh7 Re7 50.Qc5 Qc7 51.g6 Re1+ 52.Ka2 Qb6 53.Rxf7+ Ka6 54.Qf8 Qe3 55.Qa8+ Kb6 56.Qa7# 1-0

3月3日例会報告&ゲームの解説

皆様、ご機嫌いかがでしょうか。
花粉症で鼻声な上原です。

遅くなりましたが、3月3日例会の報告と棋譜の解説をさせていただきます。

一般向け例会第1回目で9名参加がありました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。
進行等々不慣れでぐだついてしまった点はありましたが、悪くないスタートだったと感じております。
次回は他のイベントがある為、調整で少し先になるかもしれませんが、楽しみにお待ちください。

S, K - A, A

ANNOTATED BY
Uehara Shimpei

まず、このゲームが目に留まった理由としては、5分切った後の記入役が私という事もありまして、22手目辺りから記入しながら考えていたという部分もあります。
優勢の局面から勝ちきれない。劣勢の局面からから逆転した。皆様も1度や2度の経験ではないはずです。 もちろん私も幾度となくあります。 ”優勢を勝ちきる”プレーヤーの永遠のテーマを、例会のゲームを使い書かせていただこうと思います。

1.e4 c6 2.d4 d5 3.Nc3


ANALYSIS DIAGRAM 3.Nc3

Caro-Kann Defence.Classical Variationという変化です。
ポジショナルな局面になりやすく、タクティカルな局面が好みな私としては苦手です(笑)

3…dxe4 4.Nxe4 Bf5 5.Ng3 Bg6 6.Nf3 e6


ANALYSIS DIAGRAM 6…e6

ここで見てもらうとわかる通り、
b7,c6,e6,f7と黒のポーンが白マスに多くあります。
Bc8がf5-g6と出ている為、自陣では邪魔になりません。
逆に白は、Bf1の白マスビショップは使いづらいため、
Bd3などで交換してしまうのが一般的です。

7.Bf4 Nd7 8.Ne5


ANALYSIS DIAGRAM 8.Ne5

e5に飛んだナイトは邪魔なBg6を消すために来ましたが、
黒は付き合わず8…Nxe5で消して悪くなかったと感じます。
9.Bxe5 or 9.dxe5ですが、ビショップにe5に居座られてもさほど怖くなく、
dxe5はクィーンを交換してNe7-Nd5でd5をコントロールしてポーンストラクチャーの良さを主張すれば黒十分です。

8…Ngf6 9.Nxg6 hxg6 10.Qd2 Be7 11.O-O-O Nd5 12.Kb1 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 12…Qb6

何の変哲のない手ですが、
キングがいるbファイルにクィーンで圧力をかけつつ、
クィーンサイドにキャッスリングする準備です。

13.Bc4 O-O-O 14.Ne4 Nxf4 15.Qxf4 Nf6 16.Nc3


ANALYSIS DIAGRAM 16.Nc3

いい判断ですね!
黒からNxe4からBf6などで組まれると、
白は白マスビショップ、黒は黒マスビショップを持つことになり、
黒の方がa1-h8のダイアゴナルに利く分、白は自分のビショップの動きと比べて面白くないでしょう。
個人的な意見ですが、駒の働きを見るに黒の方がやりやすそうです。

16…Bd6 17.Qf3 Rd7 18.g4 Rhd8


ANALYSIS DIAGRAM 18…Rhd8

17手目に黒はRd7でdファイルにルークを重ねるぞ! と意思表示をしましたが、
ひとつ前の白18手目にg4,g5と、ポーンストラクチャーを崩しています。
Rd7をした流れでRhd8してしまいそうですが、ここはもう一度考え直して、Rxh2でポーンアップできました。
相手の手によって局面が変わり考えていたプランを変更するのは難しいですが、その時ある局面がすべてです。
ブリッツで時間がないときは、私も十中八九Rhd8してしまいますが、、、

19.g5 Nd5 20.Na4 Qa5 21.Bb3 b5!


ANALYSIS DIAGRAM 21…b5

すごく熱い手ですね!
私はこういう手が好きです。
22.Nc5 or 22.Nc3からの流れを読み切っての手だという事だと思います。
キングの前を弱くしているのでこの手はよくないという人もいると思いますが、
22.Bxd5からの変化もあり、読み切るには時間がかかります。相手のプレーヤーがナイトを動かすと感じたならば、問題ないと思います。

22.Nc5 Bxc5 23.dxc5 Qb4 24.Rd3 Qxc5 25.Bxd5 exd5 26.Rc3 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 26.Rc3

Rc3が来たこのタイミング、ここでもう一度落ち着いて局面評価をするのがいいでしょう。
駒の交換が起こりポーンストラクチャーが26…exd5で決まり、この先の展開がイメージしやすいからです。

「局面評価」
まず、黒から見ていきます。
・1ポーンアップ
・eファイルがオープンファイル
・hファイルからポーンが狙える(ハーフオープンファイル)
・白のポーンh2,g5,f2は比較的狙いやすそう
・バックランクの可能性がある

次に白を見ます。
・ワンポーンダウン
・eファイルがオープンファイル
・黒のキングがcファイルにいる
・黒のポーンf7,c6,a7がターゲットになりうる
・特にf7がバックワードポーン

「プランニング」
黒はc6とf7のポーンをサポートし、eファイルの支配を主張しながら駒交換をちらつかせつつ、相手のキングとポーンに圧力をかける。
白はc6やf7に圧力をかけつつ、自分の弱いポーンを交換しながら解消していく。

白は1ポーンダウンしているため攻めなければいけません。ただ、やることが分かっている分簡単です。
逆に黒は白の攻撃を全部かわすことができれば勝ちにつながります。それを実行するのが難しいという点に目をつむればですが、、、
このような劣勢である一方プランがはっきりしているプレーヤーと、優勢ではあるが守りきるのが難しいプレーヤー、前者が局面をひっくり返して勝つゲームを多く見ます。攻めるのは楽だが守るのは難しいと言えます。

27.Rd1 Kb7 28.a3 a5 29.h4 a4 30.Qe2 Rh8 31.Rh1 Rhd8 32.f4 Qc7 33.Qf2 Re8 34.f5 gxf5 35.Qxf5 g6 36.Qf6 Rd6 37.Qd4 Rde6 38.Qc5 Qb6


ANALYSIS DIAGRAM 38.Qc5


先ほどの局面から十数手進みました。
eファイルにルークを重ねられたので、ここでもう一度局面を評価します。

「局面評価」
白は弱点がh4のポーン、黒はc6とf7のポーンです。
eファイルは黒が上手にルークを2つ重ねられています。
Qc5とRc3でcファイルはうまく占領できていますが、
Kb7,Qc7でc6をカバーできています。
また、f7もクィーンが7ランクにいる限り安泰と言えます。

「プランニング」
白は率直に言って、hファイルを開けてRを侵入させて、黒のミスを待つことぐらいしかできないでしょう。
では、黒にどのようなプランがあるか考えてみましょう。

プラン① クィーン、ルークの交換を狙う
プラン② 弱いポーンを狙う
プラン③ キングを狙う

結論から言ってしまうと、38…Qd7がこの局面では有望な手だと考えます。
チェスには「相手に明らかな弱点が一つあっても、それだけでは勝てない」という原則があります。
先ほど上げたプランを見ていきましょう。
プラン①としてはだけでは弱点が足りません
プラン②としてはh4のポーンが一つ目の弱点です
プラン③としてはでは方法が2つあり
・クィーンとルークで1ランクから攻撃する
・a2-g8のダイアゴナルで攻撃する
前者ではc6のディフェンスの駒を外さなければならないため、
後者としてRe1+から組み合わせ、a2にキングを逃げさせ、dポーンを突いてクィーンをd5の白マスに置くのがよさそうです。

ANALYSIS DIAGRAM (37…Qd7 38. Rd3 Qd7 39.Re3 Re1+ 40. Rxe1 Rxe1+ 41. Ka2 Re4 42. Rf3 d4 43. Rf6 Rxh4)

 

39.Qb4 Re4 40.Qd6 R4e6


ANALYSIS DIAGRAM 40…R4e6

黒はせっかくe4に行ったルークを戻していますが、R8e7などで、前に駒を進めていく方がいいと感じます。

41.Qg3 Qc7 42.Qf2 Re4 43.h5 gxh5 44.Rxh5 Qf4 45.Qc5 Qc7


ANALYSIS DIAGRAM 45…Qc7

優劣が怪しくなってきました。
黒が交換しようと動いている間に白に上手くかわされて、白の手だけ進んで行っています。
45…Re1+ 46.Ka2 Rc8 47.Rh7 Qf1とc6をサポートしながら1ランクを攻めれば崩壊していました。

46.Rh6 Rc4 47.Rxc4 dxc4


ANALYSIS DIAGRAM 47.dxc4

ようやくルーク一つ交換できましたが、f7のポーンの弱点より明らかになってきました。

48.Qf2 Qd7 49.Rh7


ANALYSIS DIAGRAM 49.Rh7

自然な手ではありますがいい手ですね!
f7に圧力をかけて黒に守る駒を2つ要求しています。
この時点で白はポーン1つしていますが、
ほぼイコールと言っていいのではないでしょうか。
ただし、一手間違えると黒は一気に敗勢になってしまいます。

49…Re7 50.Qc5 Qc7?


ANALYSIS DIAGRAM 50…Qc7

時間の切迫があり黒は辛いところではありましたが、この手が敗着です。

51.g6!


ANALYSIS DIAGRAM 51.g6

勝負が決まってしまいました。
c5のクィーンが黒のルークに利いているため、黒は51…fxg6をしたくてもできません。

51…Re1+ 52.Ka2 Qb6 53.Rxf7+ Ka6 54.Qf8 Qe3 55.Qa8+ Kb6 56.Qa7# 1-0

白はできることが限られていましたが、弱いポーンを解消し相手の嫌なところを粘り強く攻め、
黒からのミスを上手に攻めたゲームだったと言えます。
黒は途中までうまくさせていたために残念ではありますが、
良い点や悪い点が認識できたいいゲームなのではないでしょうか。
課題がはっきりしたでしょう。 今後も頑張って上達して行ってもらえればと思います。

私としては棋譜の解説は久しぶりでした。皆様いかがだったでしょうか?
至らない点もあるかとは思いますが参考になれば幸いです。

[Event “OEDO March 3rd”]
[Date “2013.3.3”]
[Round “1”]
[White “S, K”]
[Black “A, A”]
[Result “1-0”]

1.e4 c6 2.d4 d5 3.Nc3 dxe4 4.Nxe4 Bf5 5.Ng3 Bg6 6.Nf3 e6 7.Bf4
Nd7 8.Ne5 Ngf6 9.Nxg6 hxg6 10.Qd2 Be7 11.O-O-O Nd5 12.Kb1 Qb6
13.Bc4 O-O-O 14.Ne4 Nxf4 15.Qxf4 Nf6 16.Nc3 Bd6 17.Qf3 Rd7 18.g4
Rhd8 19.g5 Nd5 20.Na4 Qa5 21.Bb3 b5 22.Nc5 Bxc5 23.dxc5 Qb4 24.Rd3
Qxc5 25.Bxd5 exd5 26.Rc3 Qb6 27.Rd1 Kb7 28.a3 a5 29.h4 a4 30.Qe2
Rh8 31.Rh1 Rhd8 32.f4 Qc7 33.Qf2 Re8 34.f5 gxf5 35.Qxf5 g6 36.Qf6
Rd6 37.Qd4 Rde6 38.Qc5 Qb6 39.Qb4 Re4 40.Qd6 R4e6 41.Qg3 Qc7
42.Qf2 Re4 43.h5 gxh5 44.Rxh5 Qf4 45.Qc5 Qc7 46.Rh6 Rc4 47.Rxc4
dxc4 48.Qf2 Qd7 49.Rh7 Re7 50.Qc5 Qc7 51.g6 Re1+ 52.Ka2 Qb6 53.Rxf7+ Ka6 54.Qf8 Qe3 55.Qa8+ Kb6 56.Qa7# 1-0

3月3日の例会 前日

眠た目を擦るながらの更新です。
皆様こんばんは。 代表の上原です。

お陰様で明日(今日?)の例会は8名のエントリーがあります。
参加者の皆様に気持ち良くプレーできる場を提供できれば嬉しいです。
もちろん見学だけでも大歓迎!

是非是非、ご来場お待ちしております。